1-9. 病院の配慮と母の気持ち

出産・妊娠編これまでの話(順に)
1-1. オトコ女の妊娠と不思議な夢
1-2. 切迫流産!バタバタした妊娠生活と不思議な体験
1-3. 赤ちゃんに会うのが楽しみ♪
1-4. 大出血と微弱陣痛
1-5. いよいよ出産
1-6. 出産後父から告げられる
1-7. ようやくご対面
1-8. 赤ちゃんに障害があることを聞いた時

病院の配慮と母の気持ち

家族ぞうさん・gen

家族ぞうさん・gen

2-3日目からおっぱいやおむつの世話のため、2階にある新生児室に来るようにと看護婦さんから言われていた。

時間が来たので新生児室へ行くと、ガラスの向こうで大勢の赤ちゃんたちがこちらに向けられて並んでいて、中には偶然出産前に診察で会った小学校時代の友人の赤ちゃんもいた。
そして陣痛の時、隣のベットで共に痛みに耐えたママの赤ちゃんもいた。

皆小さくてかわいかった。

赤ちゃんの顔と頭のところに「~さんベビー」書かれたプレートがあるのだが、ひとりづつゆっくり探してもわが子がいない。

その様子を見て婦長さんが飛んできた。
「あのね。。。お顔がこうだからあなたの赤ちゃんを隠してる。っていうわけじゃないのよ。ただね、来られる方の中には心ない事を言う人がいるから。。。」

新生児室の奥に他の並べられた赤ちゃんたちとは離れた、外来者からは見えないところにポツンとベッドが一つありそこにわが子がいるのが見えた。

確かに。他人は言いたいこと言うから。。。。
現実的にそれはそうかもしれない。
でもちょっと仲間はずれのような感じがしてなんだか少しさみしい気がした。


でも病院なりの最大の配慮をしてくださっているのだと思った。
私も逆の立場ならそうすると思った。

赤ちゃんの障害の現実を母親がどう受け止めるか???に関して、病院としてはある程度のマニュアルは作れても「母親のその時の気持ち」はひとりひとり違うから、
やはりその時担当する方の直観、心の部分での「今この人に言った方がいい事、言わないほうがいい事」の選別はとても大切になってくると思う。

婦長さんはご自分の娘さんの耳の話をしてくれた。

娘さんは生まれつき左右の耳の大きさが違っていて、小さな時はそれが嫌だったらしいがもう成人した今それをチャームポイントにしている。という話だった。

その話を聞いた時、「そんな軽い障害。。まだいいやん。ぱっと見わからへんやろうし」と見てもいない娘さんの耳の奇形とわが子のぱっと見わかる顔の奇形を比較してそう思ってしまった自分がいた。

人の障害とわが子の障害を比較しても意味がないというのはわかってはいても、そう思ってしまうのは人間だからなのだろう。

障害を持つお子さんのお母さんはきっと経験がある事だと思う。

しかしながら、改めて思うけど、わが子に奇形や障害があることを告知された母にかける言葉というのは難しいものだと思う。

「大丈夫よ」も「がんばって」もその時の母親の心境によっては励ましにもなるかもしれないが、逆に心の負担を増やすことにもなるかもしれない。
何の根拠もなく無責任に大丈夫なんて言わないでと突っ込まれるかもしれない。

もし私が逆の立場なら言葉が見つからない。下手な言葉ならかけないほうが無難な気がする。
何かで読んだか聞いたかの話で、「子供は親を選んで生まれてきたのよ」という慰めの言葉に対しても「イラっとした」というお母さんがいてちょっと驚いた。

イラッとしたということは当たっているからイラッとしたのかもしれない。でも今その部分に触れないでほしかったということか。
その時に何を言ったら人が「イラッと」するものなのかわからないものである。

この件に関しては「ほら。口元がかわいいよね。」とか「昨日に比べると今日は元気になってるよね」とプラスの事に相手にとって意識が行くようなそんな言葉がいいのかもしれない。

ここで出産して本当によかった

病院が作ってくれた3人のブレスレット

病院が作ってくれた3人のブレスレット

この産院では入院中の赤ちゃんとお母さんにおそろいのデザインでビーズのブレスレットを作ってくださっていた。
入院中、このブレスレットを母と子で着用することで幸せ感がアップした。
かわいらしい配慮が嬉しかった。
一番大きいのは「あら。パパにも作ってあげましょーーね」とパパの分まで作ってくださったものだ。


後日相模原に帰った時に(お産の時に1階から飛んできてくれた)先生からの手紙が紹介状と一緒に同封してあった。

玄ちゃんはその後元気にしていますか?
順調に大きくなっていますか?
子育て大変でしょうががんばってください。
「子供も宝」と言いますが本当にその通りでこんなに可愛くいとおしくいじらしいものが世の中にあるのか!と思いますよね。
これからもっともっと可愛くなってくると思います。
玄ちゃんは色々とハンディを持ってのスタートですがお母ちゃんがくじけてはいけませんよ。
今玄ちゃんが頼れるのは貴女だけなのですからたまには病院に顔を見せに来てください。
困った時はいつでも病院へお助けCALLをどうぞ。まだ寒い時もあります。風邪などひかぬように。
紹介状同封しております。
では。フレー!フレー!お母さん!
頑張ってください。

この手紙、本当に嬉しくて今も大切に持っている。

本当に里帰りしてここで産んで良かった。

微弱陣痛の時の促進剤投与も吸引分娩もその時の先生の判断があったからこそ今の私たちがあるのだし、
障害のあるわが子と母である私にも細かい配慮をしてくださったことに今も感謝である。

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