1-7. ようやくご対面

出産・妊娠編これまでの話(順に)
1-1. オトコ女の妊娠と不思議な夢
1-2. 切迫流産!バタバタした妊娠生活と不思議な体験
1-3. 赤ちゃんに会うのが楽しみ♪
1-4. 大出血と微弱陣痛
1-5. いよいよ出産
1-6. 出産後父から告げられる

ようやくご対面

お母さんと赤ちゃんのぞうさん

2014・井の頭公園アートマーケットにていただいたオーダー

夜の7時に出産したわけだが、当日は私はわが子と対面できていなかった。

昨日夜父から
「生まれた赤ちゃんの鼻と耳に奇形があり、右の鼻翼がなくてボカっと穴が開き、その穴の上にぷっくりとしたこぶのようなものがある。それから耳の片方もふさがってる」
ことと、
「出産のときに心音がかなり落ちたが今は落ち着いてると思う」
ということは聞かされていた。
「そうか」と思いつつもそれ以上の事は思いつかなかった。
昨日のお産で疲れてしまっていたのか「考える」ということがあまりできなかった。


次の日お昼のテレビをつけたら北海道のトンネル崩落事故の話ばかりだったのを覚えている。
夫と二人でテレビを見ていたら婦長さんが赤ちゃんを抱っこして個室に来てくれた。

人と初めて会った時はファーストインプレッション、第一印象が大切といわれるが、
私がわが子に対して思った第一印象は忘れもしない、

「うわあ。私のところに来てくれてありがとう」だった。

直後に
「よくがんばって生まれてきてくれたねーーーー」
と感極まり、涙がいっぱい出てきた。

先に書いたように父から鼻の奇形の事は聞いていた。
自分が今抱っこしているわが子の顔はもちろん見えるけれど、私の心の目には見えてなかったのか、思考出来ない私がいたのか、
そんなことよりもがんばって生まれてきたわが子がかわいくていとおしくて仕方なかった。
「ああ。そういえばなんかいろいろ(障害)あるねえ。手術ちょっとすれば大丈夫だよー」という程度だった。

「いやーー。玄ちゃんがんばったねーー」と左右に揺らしながら嬉しそうな私が夫が撮ったビデオに映っていた。

分娩室であったこと

その後あとで聞かされた話。
分娩室で赤ちゃんの頭、そして顔が出てきたときに鼻の奇形を見つけた先生は、
即座に「おい。はよ来てくれ」と一階の小児科の先生(先生の弟さんでもあるのだが)に緊急の電話をしたらしい。
赤ちゃんの体の一部に奇形が見いだされると「心臓にも奇形があるかもしれない」という視点を医師はまず先に持つようだ。
私の場合、出産時赤ちゃんの心音が落ちてきて危険な状態だったので「早く出さねば」と、吸引分娩を処置してくださった事が幸いした。

出産後小児科担当の先生が診察してくださったのちに、夫と私の両親が先生に呼ばれ、出産状況と赤ちゃんの説明を受けたようだった。
ちょうど私が産後すぐの注射で寝かされていた間である。

赤ちゃんに鼻と耳の奇形がある事、胎盤が剥がれかかっていて羊水がかなり濁っていた事、
それで心音が落ちていた事、
もしかしたら心臓にも奇形があるかもしれない、先がわからない。もしかしたら一週間持たないかもしれない。覚悟してください。
と言うようなことを先生から告知されたようだった。

夫が
「あんなにも赤ちゃん楽しみにしていたのに….純子がかわいそう。。。」
と後にも先にもないくらいの涙を流したようだった。

「うちの子はそんなんでへこたれるような弱い娘じゃない!」即座に母が返したようだった。

それでも母は私のこれからの事が心配で一晩一睡も眠れなかったようだった。

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