1-2. 切迫流産!バタバタした妊娠生活と不思議な体験

妊娠、出産編前回の話
1-1. オトコ女の妊娠と不思議な夢

切迫流産!

実

2014・庭にて撮影

新しい職場に移ってまだ2-3か月。妊娠がわかっても当然のように事務所へ通勤していた。

3階建ての事務所で、2階部分が仕事場、1階は会議のスペースがあった。
コピー機だけがどういうわけか1階にあったのだが「これコピー取ってきてよ」と何度も2階と1階の往復をさせられた時はさすがに身重の私としてはきつかったが何も言わず上司のいわれるがままに従っていた。

その当時の私自身、自分のお腹にもう一人の命が宿っているんだという責任感のようなものがあまりなく、
別にいつもどおりにしてればいいんでしょーー。しんどくてもちょっと休んでがんばれば平気でしょーーという感じだった。

産婦人科選びも超テキトーで、事務所に近いそこらへんの産婦人科を選んだ。
産婦人科であるのにもかかわらず診察室で先生が煙草を吸っていた事が印象的だった。

ところが、妊娠7-8週目あたりで突然の出血。。。
「切迫流産」と診断され、落ち着くまで自宅で安静にしているようにとのことで約1か月ほど休職することになった。

「切迫流産」とは妊娠21週目までに流産をしかけている状態で、妊婦さんの15%が経験する。
胎児の染色体異常や母体の子宮内の病気や炎症、ストレスでも発症する。

この時注射と薬を処方され、先生の言われるように素直に従った。

のちに出産後、子供に先天的な異常があったことで「妊娠7-8週に何かありましたか?」と詳しく聞かれることとなる。

職場ではお荷物?

つわりこそあったが体調が安定し、先生の許可が出たのちにまた事務所へ復帰した。

体調を気遣ってか、事務所から一駅分ほど離れた仕事が少ない配属先に配置された。
「仕事が少ない」というよりも朝出勤して2-3行の会計の帳簿を書いて終わり。夕方までなにもなし。デザインの仕事のかけらもなかった。

そんな所じゃなくてデザインの仕事がしたい。というよりも、転職して何カ月かで休職願いを出したくらいなので会社に遠慮してた気持ちの方が多かった。

そこの、所長さんがとてもいい人で、そしてなによりも楽だった。
携帯電話がまだコギャルしか持ってない時代で、所長さんが電話機の子機(今でいう家電)をポケットに入れて、
「何かあったら電話してねー」と下のパチンコやに行った間、ボンボンベットでごろごろしていた。

配属先では平和にしていたが、事務所の中では自分が「お荷物」な存在になってきているんだなあ。。とその後感じていった。

とにかくお腹が張りまくる

実家の両親に妊娠報告後、1か月ほどして「あなたの人生なのだから好きにしなさい」と許しをもらい、6月頃二人で神戸へ挨拶に行った。

安定期の10月頃、彼の亡くなったお父さんのお墓のある小田原のお寺で仏式の結婚式を挙げましょうということになった。

式の段取りなどは私が身重なのを気遣って義母がかなりがんばってくれた。
とはいえど、何度か小田原に足を運び、ドレス選びも小田原の式場のドレスではデザインが気に入らなかったので、明治神宮の明治記念館までレンタルしに行ったりしていた。
体にはかなり負担を強いていたと思う。

一般的にも妊娠中は「お腹の張り」を大なり小なり経験するらしいが私の場合半端ではなかった。
ちょっとでも疲れるとお腹がすぐに石のように固くなってしまい、落ち着くまでその場に留まってしまうほどだった。

でも初めての妊娠。「妊娠ってこんなものかな」と軽く考えていた。

今から考えると二人目の妊娠の時も確かにお腹の張りはあったが、すぐに収まる軽いものだった。

妊婦が一見元気そうに見えても、そういった日々の小さなサインは要注意である。
ことに「初めての妊娠」はわからないことだらけなので小さなサインも見逃すべきでないと思う。

その後相模原の彼の実家の斜め前の家を貸してくださることが決まり、都内にあったワンルームマンションから引っ越すことになった。

10月10日の結婚式は、関西からも親戚が来てくれて、小さいながらも素晴らしい披露宴となった。
最初は心の整理のつかなかった両親もあたたかく祝福してくれた。

様々な結婚式の準備、当日の式と披露宴のために早朝からバタバタすることになり、安定期とはいえ夕方からはこれまでになくお腹が張りまくって苦しかった。

不思議な感覚

そんな引越しあり、結婚式あり、通勤もあり、のかなりバタバタした妊娠生活だったのだが、
心の中は「幸せ感」に満たされていたのか、体調が悪い時でも、職場で嫌なことがあっても、腹が立たないというような感じだった。
開き直っていたというか、いつもの私ならすぐカチンとしてしまうことも簡単にスルーすることが出来ていた。

不思議な感覚を何度も経験した。

道を歩いていて、通りがかりの犬や子供、植木、花などを見た時、
泉のように心から湧き上がる「うああ。なにこれ!なんて愛らしいんだろう!」というこれまでに味わったことのない感覚。。。
そして、その葉っぱや花の境界線がキラキラ光っていた。

状況と体調をよそに心の中は幸せで満たされていた。

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